休日の振替と代休

休日の振替

休日の振替とは

休日の振替とは、あらかじめ就業規則で休日と定められている特定の日を労働日に変更し、その代わり、労働日と定められている特定の日を休日に変更することをいいます。

就業規則において休日を特定したとしても、別に休日の振替を必要とする場合、休日を振り替えることができる旨の規定を設け、これによって休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定して振り替えた場合は、当該休日は労働日となり、休日に労働させることにならない(昭和23年4月19日基収第1397号)。

→休日労働には当たらないので、休日労働の割増賃金の支払いは不要です。

休日労働の割増賃金の支払いは不要ですが、就業規則に定める休日の振替規定により休日を振り替える場合、当該休日は労働日となるので休日労働とはならないが、振り替えたことにより当該週の労働時間が1週間の法定労働時間を超えるときは、その超えた時間について時間外労働となり、時間外労働に関する36協定及び割増賃金の支払いが必要であることに注意しなければなりません(昭和22年11月27日基発第401号)。

休日の振替の手続

業務等の都合によりあらかじめ休日と定められた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とするいわゆる休日の振替を行う場合には、就業規則等においてできる限り、休日振替の具体的事由と振り替えるべき日を規定することが望ましいとされています。なお、振り替えるべき日については、振り返られた日以降できる限り近接している日が望ましいとされています(昭和23年7月5日基発第968号)。

代休

代休とは

休日に労働を行った後にその代償としてその後の特定の労働日の労働義務を免除するいわゆる代休は、休日の振替には当たりません(昭和23年4月19日基収第1397号)。

→休日の振替によらないで法定休日に労働をさせた場合、代休を与えたとしても「休日労働」の事実は既に発生してしまっているので、その休日労働の割増賃金の差額(0.35)の支払いが必要となります(同じ賃金支払期間内に代休を与えた場合は、休日に労働させた日の分の通常の賃金(1.0)を支払った上で代休日についての通常の賃金(1.0)を控除することになります。)。

代休は必ず与えなければならないか

代休制度は事業所における任意のものですので、代休を与える法律上の義務はありません(昭和23年4月9日基収第1004号)。割増賃金が支払われていれば問題はありません。